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30代薬剤師、病院から薬局への転職体験談 ~転職サクセスストーリーvol.1~

この記事の最終更新日は2021年01月15日です。
現在は内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

現在「管理薬剤師」としてご活躍されているhappymemoryさんから、病院から薬局への転職体験談をお伺いしました。

薬剤師の転職において、売り手市場と言われていたのははるか昔の事です。診療報酬の改訂により、薬局で収益を出すのはどんどん難しくなりました。そのため、昨今の薬剤師の転職市場は、日が経つごとに厳しくなっているのが現状です。一気に高年収を目指せることは少なくなってきました。そんな時代の中で「病院から薬局への転職」をし、3年間で250万円の年収アップに成功した私が、転職で学んだ事を皆さんにお伝えします。

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私が転職しようと思った理由

私がなぜ転職しようと思ったのか。それは、歳月が過ぎるにつれて、年収・知識・情報の面で違和感を覚えた事や、奨学金を返さないといけないプレッシャーからでした。

私が新卒で入職した病院

私が新卒で入ったのは、ある大手グループの精神科病院でした。精神科病院は薬剤師の中ではあまり人気が無く、人員不足が絶えません。ただ、私は精神科や心療内科でどんどん患者数が増えている状況を踏まえ、人が余っている所に行っても仕方ないという思いから、精神科専門病院に入職を決めました。「初めての薬剤師」としての業務で覚える事は多く、業務自体は新鮮に感じていました。また、大手グループのため、福利厚生は充実しているのも魅力的でした。

奨学金のプレッシャー

大学を卒業した時、200万円の奨学金という名の借金がありました。奨学金貧乏がニュースで取り沙汰される中、今まで働いたことのなかった私には200万円の返済に強いプレッシャーを感じていました。

両親が払ってくれるとは言っていましたが、老後資金の不安なこの時代に、もうすぐ定年の両親に200万円もの大金を払わせるわけにはいきません。中学校から大学までずっと私立へ通った私は、これ以上親に負担をかけたくありませんでした。せめてもの恩返しで、200万円をすぐに返して、両親に自立した生活ができていることを伝えて安心させたかったのです。

そのため、必死に節約をする日々を送りました。寮だったので、月に食費や光熱費、携帯代すべて含めても5万円で生活していました。切り詰めた生活で体重も減り、心身が疲れてしまい「憧れていた薬剤師の生活はこんなものか」と思うようになっていました。少しうつ状態になっていたのかもしれません。

精神科だけの病院で知識の偏りが不安に

精神科専門の病院のため、薬自体はさほど多くはありません。初まったばかりの薬剤部だったので、病棟業務で患者さんと話すことは非常に少ない状況でした。入職前の情報収集が足りなかったことは否めませんが、ただひたすら薬を作ることに向き合う日々で、薬学教育で学んだことをほとんど発揮することもありませんでした。「このままでは薬剤師として置いて行かれてしまう…」と不安を感じ始めたのです。

知らない所で何かが起きている状況への不満

インフルエンザの爆発的な広がりが起きた年でした。どんな事が起きても、病院内の情報や決定は上層部で勝手に決まって通達されてきます。病院でその立場になるには、15年以上はかかります。全てを把握したいタイプの私は、そんな状況に嫌気がさしていました。そのため、「情報が集まる立場に一番早い近道はどこだろう。」と考えたときに、調剤薬局の管理薬剤師を目指す道が思い浮かびました。

病院から薬局薬剤師へどうやって転職したのか?

調剤薬局の仕組みがわからなかったため、まずは薬局を知ってみようと思い、転職サイトに登録しました。私の希望条件は「Wワークで週に1回だけのパートが可能なこと」「薬剤師としての経験が浅い又は、調剤薬局の経験がなくても歓迎」「パートから正社員の登用可能」という薬局でした。そのような薬局があれば、パートで入った後に社風が合えばそこに正社員で移ろうと考えました。エージェントさんとカフェで打ち合わせをし、その場で全ての条件を満たした調剤薬局の紹介を受けました。その時に履歴書の書き方や、面接時のアドバイスを貰いました。

フィールドが違う職場への転職で不安を感じていた日々

私は元々深く考え込んだり、不安が強いタイプでした。初めての事や知らない事はやはり怖いので、新しい環境に強いストレス・不安を感じます。

その不安を払拭するために、調剤薬局に就職した友人に話を聞きました。「薬局が合わなくて、もう辞めたよ。」という友人もいましたし、「今度管理薬剤師になるよ。」という友人もいました。その話を聞き、「合わなければ辞めて、合えば管理薬剤師として上を目指せる。」そのようなイメージができました。

私が不安を感じていたのは3つ

私が転職するにあたり、不安を感じていたことが3つあります。病院と薬局では業務の違いが大きいこと、元々コミュニケーションが苦手なこと、自分の市場価値がわからないことです。

病院と薬局では業務の違いが大きい

当時の私のイメージは、「病院は薬と対話し、薬局は人と対話する」でした。実習があったとはいえ、服薬指導も経験が非常に少なく、あまり患者さんと関わる機会がなかった私は患者さん恐怖症でした。病院の外来では薬歴の記載もなかったため、薬歴の書き方もほとんどわからない状態でした。

コミュニケーションが苦手

患者さん恐怖症だけでなく、私は人見知りです。転職をするということは新しい職場環境で、人間関係を構築する事が必要不可欠です。周りと打ち解けるまでに時間がかかるタイプで、新しい環境で人間関係を構築することは苦手でした。
また、「自分の価値を周りに見せつけなければ」というプレッシャーも感じていました。

自身の市場価値がわからない

転職を検討していた時は、精神科病院で2年間働いただけの経歴しかありませんでした。薬剤師として経験も少ない上に、精神科だけしかわからないという状況でした。もっと年収が下がったり、すぐに転職をして根性のないやつと思われてしまうのではないかという不安に襲われることも…。当時、病院の時の年収は400万円。薬局薬剤師はもっと高いと聞いていたものの、実績もないに等しい私に、どれだけの価値があるのか不安でした。

薬剤師転職における、私の不安の解決方法

転職活動時に不安に襲われてしまった時、私がとった解決方法は以下の2つです。

面接の時にしっかりと聞くことを聞く

遠慮をしていては自分に合う会社かどうかがわかりません。就職した後も遠慮をしないといけない環境であれば、風通しの良い会社とは言えないのではないかと思います。こちらからの質問にしっかり答えてくれるという点は、見極める上で非常に重要なポイントだと思っています。

Wワークで働いてみる

私が今回取った方法は「Wワークで週に1回だけ働かせてもらう」でした。今だから言える事ですが、病院と薬局は全く異なります。確実な方法を取るのであれば、病院から薬局への転職は、まずは週に1回でも働ける場所を探し、薬局での勤務経験を作る事が大事です。その後にその薬局が合えばその薬局への転職や、合わなければまた他の薬局を見ても良いかと思います。

本職と併せて13連勤になったこともありましたが、それでもWワークをした上での転職で良かったです。こうして成功体験を積み上げて自信をつけていったり、少しずつ環境に慣れていく方法はおすすめの不安解消法です。

実際に薬局へ転職してみて、できる事も増え、年収もグッと上がった

1年後、私はWワークで入った薬局に正社員として移る事にしました。周りとも打ち解けた事、薬局の業務に慣れてきて自信がついた事が後押ししました。また、「幹部候補として」という条件が得られた事が大きかったです。

ただ、最初の半年は本当に苦労しました。管理薬剤師ではなかったものの、始めから役職付きで入職したため、右も左もわからぬうちに判断を求められます。薬局のシステムや薬の欠品が起きた時の対応、在庫コントロール、何もわからぬうちに任されました。当時の管理薬剤師はエリアマネージャーの立場で、人を育てることに積極的でした。「薬局内の事を全て任せる、自分で考えてやってごらん。」と、周りにもそのような空気作りをしてくれました。

面接で「自分の知らない所で何かが起きている状況が嫌です。」と話した事を意識してくれたためか、情報を私に集約してくれました。その立場として必死にもがくことにより、今では管理薬剤師にもなり年収も650万円と、3年間で250万円上がりました。奨学金も完済することができ、両親から「頑張っているね。安心したよ。」と言われたときは目頭が熱くなりました。

人が一番成長するのは、その立場になりその立場としてふるまおうと思う時だと思います。自分のできる事と足りない部分を同時に自覚する事ができ、できる事をさらに伸ばし、足りない部分を勉強するよう繋げる事ができました。

おわりに:これから薬局への転職を目指す薬剤師さんへ

就職・転職に限らず人生において、自分が一番やりたいことがしっかりと決まっている人が一番強いです。転職におけるモチベーションは、知識欲でも望むポジションでも、年収でも何でも良いと思います。その目標が強ければ強いほど、自分の道に不安なく自信を持って進むことができると思います。

今後の人生をどうしていきたいか…行動をするのに不安はつきものですが、その想いが強くなり抑えきれなくなった時は、一歩踏み出してみるとより良い未来に繋がっている事が多いのではないかと思っています。


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