【薬剤師のマナー】あなたは大丈夫?清潔感のある身だしなみになっていますか?
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薬剤師のみなさん、制服である白衣の下には何を着用していますか? また、白衣もきちんとキレイにしていますか? 靴は? 髪型は?
実は患者さまが見ているのは、あなた自身から放たれる信頼できる「オーラ」なのです。それは身だしなみからスタートします。
あなた自身、不潔な身だしなみの薬剤師から薬を処方してもらって、良い気がしますか? 「この薬は信用できるのか?」「ここの病院は大丈夫なのか?」と思ってしまうでしょう。
古いCMですが、「芸能人は歯が命」と同様に、「薬剤師は身だしなみ(清潔感)が命」です。仮にも医療従事者である限り、最低限の身だしなみには気を使いたいところです。むしろ最高に配慮した身だしなみで患者さまと向き合う必要があります。
このページでは、薬剤師のマナー、常識のひとつである身だしなみについて解説します。これから薬剤師を目指す人も、既に薬剤師の人も、ぜひ参考にしてください。大事なことだからもう一度言います。「薬剤師は身だしなみ(清潔感)が命」なのです!
目次
白衣の下はなんだっていい!ってわけじゃない
白衣を着ているのだからインナーはなんでも良い、と思うかもしれませんが、患者さまは白衣よりもインナーを見ているかもしれません。なぜなら、白衣はみんな同じ。だからこそ、インナーで「人となり」や「個性」を判断しようとしているのです。「この人なら信頼できる!」と思わせる理想のインナーとは?
襟付きのシャツ
白の襟付きのシャツであれば、男性/女性問わず好感度がアップ! なにしろ清潔感がありますし、スーツで通勤する人であればそのまま(着替えをすることなく)白衣を羽織ることができます。制服が水色やピンクの場合はさらに白が映えます。白×白は少し無難すぎるかもしれないですからね。
ドラッグストアや薬局、病院はある意味老人たちの社交場です。そこで礼儀が正しそうな清潔感溢れる若い薬剤師がいたら、リピート率も高まります。ただし、夏場は汗染みが目立ちやすいので汗脇パットなどでカバーする配慮も忘れずに! また、襟の黄ばみも意外と目立つのでチェックするようにしましょう。
Tシャツ
白、黒、グレーなどのTシャツをインナーにする薬剤師の人も多い模様。確かにTシャツであれば吸水性もあるし、シャツと違ってクリーニングに出す必要もなく合理的です。ただし、プリントがあるものは極力避けることがお約束。白衣から透けて見えてしまいます。また、冬などは寒さに耐えきれないこともあるので長袖のTシャツを着て寒さ対策をしてください。
タートルネック
冬の寒い時期に白衣に合わせがちなのがタートルネックです。確かに暖かいのですが、よっぽどのスリム&オシャレさんでないと白衣×タートルネックは患者さまになかなかの違和感を感じさせるかもしれません。寒さ対策であれば、シャツやTシャツのインナーの上に白衣、その上に黒いカーディガンを羽織った方がスタイリッシュに見えます。
薬剤師の身だしなみの基本ポイント
薬剤師の身だしなみとして、もっとも重要なのは清潔感ということは前述のとおりです。基本は、患者さまに安心感を与えることができるビジュアル。服装だけではなく、髪型も重要です。ボサボサの頭や過度にカラーリングした髪の毛は患者さまに不潔感を与えてしまいます。
忘れがちなのが、「臭い」。洋服の柔軟剤の香りは本人が良かれとしていても、患者さまによっては気分を悪くしてしまうことがあります。そして、最強の臭いハラスメントは「口臭」です。薬剤師は直接患者さまとお話するのもお仕事のひとつです。お薬の説明などもしなくてはなりません。そんな時に、お昼に食べた焼肉や牛丼などの口臭がしたら……。言いたいことは分かりますよね。
食べるなとは言いません。ただ、食べた後のケアは十分にしましょう。食べた後に歯磨きをしっかりとする、市販の口臭予防剤を使用する、などで口臭を防ぐことができます。
では、下記に男女別の身だしなみポイントを詳しく解説します。
とくに女性薬剤師で意識したい身だしなみポイント
女性の場合は、髪の毛、メイク、ネイル、アクセサリーなどが身だしなみのポイントとなってきます。まず、髪の毛について。長い場合は、仕事中はゴムでひとつにまとめます。カラーも医療機関によって定めがあったりしますが、何もない場合でも控えめにすると良いでしょう。
次に、メイクやネイル、アクセサリー。職場ではみんな同じ服装をしているため、どこかでオシャレしたい、個性を発揮したいと思うのは当然かもしれません。だからといって、過度なメイクやネイル、アクセサリーはNGです。患者さまが求めているのは、見た目の美しさや可愛らしさではありません。安心感です。どうしてもオシャレをしたいのなら仕事外にするようにしましょう。
最後に、香水です。本人は慣れ親しんでいる香りであっても、患者さまにとってはそうでありません。嗅覚で患者さまの状態を判断することもあるため、香水の香りは判断を鈍らせてしまいます。
とくに男性薬剤師で意識したい身だしなみポイント
男性の場合の身だしなみのポイントはズバリ髪型です。なぜなら、いちばん先に目が行くところだからです。額をスッキリと出したショートヘアなら、患者さまに清潔感を与えることができるのでオススメです。その際、香料の強い整髪剤をつけすぎたりすると清潔感がなくなるばかりか患者さまの具合が悪くなってしまう可能性もあるので要注意。
そしてあまり男性が気を配らないのが、爪です。指は意外と見られています。お薬を処方される時に、爪の間に垢が溜まっていて黒ずんでいたら、患者さまはどう思うでしょうか? この人から薬を処方されたくない、と思ってしまうことは間違いありません。爪の汚れだけではなく、長さも重要です。長く伸びた爪は悪い印象は与えても良い印象を与えることはありません。出勤前には必ずチェックするようにしましょう。
薬剤師にかかせない腕時計も意識する
男女問わず腕時計は仕事中につけられる唯一と言っても過言ではないアクセサリーであり、仕事のパートナーとしても頼れる存在です。薬剤師であれば、1秒でも早く患者さまに薬を処方したいもの。ただ、その腕時計も、薬剤師という職種ならではのお約束があります。
患者さまに直接触れることが少ない職場であれば、基本的に腕時計をすることは問題ありません。(※患者さまとの触れ合いが多いと、腕時計によって患者さまに怪我をさせてしまう可能性があるため。)
ただ、ドラッグストアの薬剤師であれば、品出しなどさまざまな業務も兼任することがあるため、高価な腕時計に傷がついてしまうこともあります。そんな事態を避けるため、仕事用に、傷がついても良い腕時計を準備しておくと良いでしょう。
なお、薬剤師が着用する腕時計は、「白衣にマッチする腕時計」の一択です。あまりにも高価なブランドや華美なデザインは白衣には不自然です。これはアクセサリーの類とも共通していますね。患者さまは意外と薬剤師のさまざまな側面を観察しています。
外見は清潔感があって爽やかなのに腕時計がゴールドや宝石がついているものであれば、「あれ……(実はプライベートはどうなのだろう)」と深読みされてしまうことは間違いなし。腕時計のオシャレはプライベートで楽しむことにして、シンプルで白衣に違和感のない腕時計をチョイスするようにしましょう。
足元まで意識することを忘れずに
薬剤師は基本的にカウンターの内側にいる存在なので、足元はあまり意識しないかもしれません。だからと言って気を抜くのはNG。患者さまの中には、足が悪かったり、聴覚障害の方もいらっしゃいます。その場合はカウンターの外に出て、説明する必要があります。そんな時に汚れたスニーカーやサンダルを履いていたら、患者さまはどんな風に思うでしょうか。動きやすさ重視でスニーカーやクロックスを履くことは悪いことではありませんが、常にキレイな状態を心がけてください。
ナースシューズが支給されている場合も同様です。ナースシューズは白が多いため、汚れがとくに目立ちやすいという難点があります。こまめに洗って清潔感を保つようにしましょう。
薬剤師はオシャレ<身だしなみ。身だしなみを重視することで患者さまの信頼を得られます
薬剤師は薬を処方すればいい、というわけではありません。職場によりけりですが、最低限は患者さまとコミュニケーションを取る機会が発生します。もちろんそれは職場の同僚に関しても同様です。職場では医療従事者として恥のない、患者さまからも同僚からも好感を持たれる身だしなみに徹して、周囲からの信頼を得るようにしましょう。
最後に余談ですが、薬剤師が見られているのは職場だけではないこともお忘れなく。休日に街をブラブラしている時も患者さまに姿を見られていることがあります。オシャレがNGというわけではありませんが、職場とのギャップがあまりにも激しいスタイルであれば、せっかく築き上げた信頼を失くすことにもなりかねません。信頼を築き上げるのには時間がかかりますが、信頼を失うのは一瞬です。休日も常に緊張感や清潔感を保て、というわけではなく、適度な身だしなみを心がけてくださいね。