【2020年版】ドラッグストア売上高ランキングから薬剤師・登録販売者の転職先を探る
【最終更新日】2020年12月03日
薬剤師・登録販売者の転職先として定番人気のドラッグストア。地域の皆さんとの距離が近いこと、採用されやすいことがその人気の秘密でしょう。特に薬剤師にとっては、高収入を得ることができるのも大きなメリットです。
ところが、日本初の新型コロナウイルス感染者が出現した2020年1月以降は状況が一変。ドラッグストアで働く薬剤師や登録販売者の皆さんにおいては、地域の皆さんとの距離が近いがゆえにさまざまな対応に迫られ、これまでにない苦境に立たされました。
そして新型コロナウイルスは、ドラッグストアの売り上げにも大きな影響を及ぼしました。生活インフラとしてのポジションを確立したドラッグストアの売り上げは軒並みアップ。売り上げが良いということは成長性や安定性の証でもあり、今後ドラッグストアへの転職を検討している人にとっては転職先を選ぶ要素のひとつにもなります。
2020年版ドラッグストア売上高ランキングの特徴として、2019年版では2位にランクダウンしたウエルシアホールディングスが再び1位に返り咲いています。
この記事では、最新のドラッグストア売上高ランキングから、薬剤師・登録販売者が転職先として向いているドラッグストアをさまざまな側面から探ります。
ランキングを読むまでもなく、すでに入社したいドラッグストアが決まっている!という方は、
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目次
1位:ウエルシアホールディングス
ウエルシア薬局やシミズ薬品などを展開するウエルシアホールディングス(本部:東京都)。2019年度の売上高は868,280百万円(2020年2月期)と、昨年度ツルハホールディングスに奪われたトップの座を取り戻しました。
着実に店舗の拡大を進め、特に調剤併設店舗においては1,437店舗と前年度から153店舗増加。調剤部門の成長が売上高アップに大きく関わっているようです。
売上高が1位なだけあり、薬剤師の年収も業界トップクラス。とにかく高収入を目指したい薬剤師の転職先として向いています。また、福利厚生のひとつとして従業員持株会制度も備えているので、これまでの安定した業績の伸長を鑑みるに資産形成にも有利に働きそうです。
ただし、地域インフラの店舗を目指し24時間営業店舗を拡大しているため、深夜まで拘束されることもしばしばあるようです。独身の薬剤師であればさほど問題がないかもしれませんが、子どものいる女性薬剤師にとっては厳しい環境であることは間違いありません。
お金を選ぶか、時間を選ぶか。難しい問題なので、自分の中で答えを見つけてから転職するようにしましょう。
2位:ツルハホールディングス
「お客様の生活に豊かさと余裕を提供する」を理念に掲げ、地域集中出店を推進するツルハホールディングス(本部:北海道)。ツルハドラッグや薬の福太郎、レディ薬局など、お馴染みのドラッグストアを多数運営しています。
2019年度の売上高は841,036百万円(2020年5月期)と、僅差でウエルシアホールディングに首位を奪われました。介護事業や在宅医療事業も展開しているので、医療や福祉についてさらに理解を深めたい人には特におすすめの転職先です。
「商品知識」「接客方法」などからなる新人研修をはじめ、職能別研修や薬剤師研修、資格取得講座、海外研修制度など充実の研修制度で社員のスキルアップをサポート。キャリア志向の薬剤師・登録販売者にとっては大満足の環境と言えるでしょう。
3位:コスモス薬品
「コスモス薬品の店舗があることで、その地域の暮らしが豊かになる」を企業理念とし、西日本を中心に出店地域拡大を続けるコスモス薬品(本部:福岡県)が前年度同様3位となりました。売上高は684,403百万円(2020年5月期)と上位2社とだいぶ差がありますが、それでも前年度比は112.0%と、ランキングした10社の中でももっとも良い上げ幅を記録しました。
医薬品だけではなくさまざまな食品や日用品を販売しているので、幅広く商品知識を身につけたい人向きと言えそうです。世の中のトレンドにも敏感になることができますよ。一方で、店頭での接客が基本となるので、コミュニケーションスキルに自信がない人にはおすすめできません。
なお、登録販売者については、パート・アルバイトのみの採用となります。身につけた資格を活かして働きたいが未経験…という人も積極的に採用を行っているので、登録販売者デビューにも最適な職場です。
4位:マツモトキヨシホールディングス
マツモトキヨシやドラッグぱぱすを運営するマツモトキヨシホールディングス(本部:千葉県)が前年度同様4位にランクイン。医薬品から日用品など幅広い商品ラインアップと店舗の活気、知名度ではドラッグストアの中でも3本指に入ります。
2020年3月期の売上高は前年度比102.4%の590,593百万円です。この金額でも申し分ありませんが、2021年10月にはココカラファインと経営統合するというビッグニュースが。これにより、来年度以降はさらに売上が伸張することは間違いありません。
雇用形態も、正社員・契約社員・パート&アルバイトと用意されているので、ライフスタイルに合わせて柔軟に働くことができます。頑張れば頑張るだけ評価をしてくれるのが特徴で、社内登用試験に合格すればパート&アルバイトから正社員になることも可能です。資格さえ保有していれば未経験・ブランクOKなので、眠らせていた資格を活かして働きたい、子育てが落ち着いたから本格的に現場に復帰したいと考えている薬剤師にぴったりです。
5位:スギホールディングス
スギ薬局で知られるスギホールディングス(本部:愛知県)。「治療」はもちろん、「予防」や「未病」にも着目。個別の健康相談を行っている店舗もあります。売上高は541,964百万円(2020年2月期)となっています。
スキル次第で売り場づくりはもちろん、人事やマネージャー業務も担当できるので、さまざまなことに挑戦したい登録販売者の人に向いています。薬剤師の場合は、年中無休のドラッグストアにも関わらず平日19時までの勤務、土日祝日完全休みの働き方が可能。プライベートや家族との時間も満喫できます。現職の激務が理由で転職を検討している人にとっては天国のような環境かもしれません。
転職するなら売上高ランキングの5位以内くらいを目指したいという方は、複数の転職サポートへ登録しておくとスムーズに転職できます。
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6位:サンドラッグ
ドラッグストアチェーン・サンドラッグのほか、ディスカウントストアなども運営するサンドラッグ(本部:東京都)。業界唯一の取り組みとして、1店舗2ライン制を採用。カウンセリング販売スタッフと運営スタッフに分け、分業することでさらなる「安心」」「信頼」「便利」を提供しています。ドラッグストア事業の売上高は427,499百万円(2020年3月期)となっています。
サンドラッグでは、かかりつけ薬剤師育成のため、入社時に「調剤コース」「OTCコース」の教育コースを用意していておりどちらかを選択することが可能です。さらに、2年間の研修のちにコースを変更することもできるので、どちらのジャンルにおいてもプロフェッショナルの薬剤師として活躍できます。将来のキャリアに選択肢が欲しい薬剤師の転職先としておすすめです。
7位:ココカラファイン
薬のセイジョーやセガミなどを運営しているココカラファイン(本部:神奈川県)が7位にランクイン。ドラッグストア・調剤事業の売上高は400,645百万円(2020年3月期)となっています。前述の通り、2021年にはマツモトキヨシホールディングスと経営を統合します。
子どもが小学校卒業まで利用可能な育児短時間勤務制度が自慢で、5・6・7時間から選択できるのもユニーク。まだ子どもが小さくても、パートやアルバイトではなく正社員として働きたい人向きと言えるでしょう。
8位:クリエイトSDホールディングス
神奈川県を中心に「薬クリエイト」を展開するクリエイトSDホールディングス(本部:神奈川県)が前年度同様8位。売上高はドラッグストア事業単体で319,588百万円(2020年5月期)となっています。
35歳までは登録販売者資格を保有していなくても応募可能とハードルが低いため、既に資格を保有している登録販売者にとっては採用に有利に働きそうです。薬剤師には、薬局長/在宅担当/OTC店舗スタッフ/店長/本部スタッフなどさまざまなポジションが用意されているので、さまざまなことにチャレンジしたい人におすすめです。
9位:カワチ薬品
カワチ薬品(本部:栃木県)はコンビニエンス感覚で立ち寄れる「ショートタイムショッピング」、多彩な商品を揃え、一度の買物で事足りる「ワンストップショッピング」、納得価格の「エブリデイロープライス」をコンセプトに掲げています。売上高は316,249百万円(2020年3月期)、店舗数は339店となっています。
転職や復職を検討している薬剤師向けに、完全予約制の相談会を実施しているのも嬉しい。周囲に転職活動をしていることを知られたくない薬剤師はぜひ利用してみてください。
また、パート・アルバイト薬剤師の場合は、1日4時間以上、週3日からOK。子どもが小さくてフルタイム勤務は難しい、という人におすすめです。
10位:クスリのアオキホールディングス
北陸圏を中心に店舗を展開するクスリのアオキホールディングス(本部:石川県)。売上高は前年度比119.6%の300,173百万円(2020年5月期)、店舗数は630店舗と成長が著しいのが特徴です。
薬剤師(正社員)にあたっては、「キャリアアップ重視型」「ワークライフバランス型」の2種類から選択できるのも嬉しい。登録販売者はパート・アルバイトからのスタートになりますが、積極的に社員登用をしているのでステップアップしたいと考えている人にはおすすめです。研修中も登録販売者手当がもらえるのもポイントが高い!
気になるドラッグストアが見つかった方は、まずは転職サポートに相談しましょう。
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売上高は転職先を選ぶ指標のひとつ。それ以上でもそれ以下でもない!
コロナ禍でますます存在感を増したドラッグストア。そこで働く薬剤師や登録販売者のニーズも右肩上がりで求人数も増加、待遇も向上の傾向にはありますが、それに比例してプレッシャーや責任感もさらに重く圧し掛かかっているのは明らかです。
企業の売り上げは確かに転職先を選ぶ指標のひとつにはなりますが、それだけに目を向けず、働きやすさや仕事内容、客層や向き不向きなどトータルで判断することが重要です。
自分が譲れる/譲れないポイントをしっかりと見極めて、納得のいく職場を選んでくださいね。